白内障とは?
白内障という病気の名前は多くの方が聞いたことがあると思います。
それでは実際にはどんな病気なのかご存知ですか?
白内障とは
眼の中には、水晶体というレンズのようにピントを合わせるはたらきをする組織があります。
水晶体は本来は透明で光を通しやすい構造になっていますが、年齢やそのほか何らかの原因で水晶体の中身のタンパク質が変性して白く濁ってくることがあります。これを白内障といいます。
白内障の症状とは
白内障になると目の中を光が通りにくくなり、次のような症状が引き起こされます。
・視力が低下する
・目がかすむ
・光がまぶしい
・明るいところと暗いところでの見え方が違う
このような症状に心当たりのある方は白内障など眼科の病気が疑われますので是非眼科を受診してください。
白内障の原因とは
加齢性白内障
白内障の多くは加齢が原因です。加齢に伴って水晶体の内部が酸化・糖化することで水晶体のタンパク質が変性し、白内障が起こると言われています。加齢による白内障はゆっくり進行していきますが、白髪になるのと同じように誰にでも訪れる変化です。
薬剤性白内障
主にステロイド薬の副作用として白内障があらわれることがあります。ステロイド薬のうち、特に白内障になりやすいのは内服薬と吸入薬です。使用するステロイドの量が多いほど、また使用期間が長いほど白内障になりやすくなります。ステロイドによる白内障は進行が早く、数か月から1年程度で日常生活に支障が出るほど視力が低下することが多いです。
なお、ステロイド薬は白内障以外にも緑内障になる副作用もありますので、ステロイドを長く使用している方は必ず眼科で検査を受けるようにしてください。
外傷性白内障
眼にボールがぶつかる、なぐられるなど強い外力が眼に加わったとき、また異物が角膜を貫通して水晶体に直接傷害が加わったときに生じます。
アトピー性白内障
アトピー性皮膚炎の方で白内障を合併することがあり、一般的な白内障よりも年齢が若い方に生じやすいです。比較的急速に進行する濃い濁りが特徴で、生活に支障をきたしやすいため早期に手術が必要となります。
糖尿病性白内障
糖尿病がある方も比較的若い年齢で手術を受けなければならないほど濃い白内障が生じることがあります。血糖値のコントロールが不良であると発症しやすいので良好な血糖コントロールを心がけましょう。
先天白内障・発達白内障
生まれつき白内障がある場合を先天白内障、成長と共にあらわれ進行するものを発達白内障といいます。原因として大部分は不明ですが、遺伝、染色体異常、子宮内感染(風疹、トキソプラズマ、サイトメガロウイルスなど)のほか、さまざまな全身疾患に伴って起こるものもあります。
一般的に0歳〜8歳頃までは視覚刺激に対する感受性が極めて高く、脳の視機能の発達にとって非常に大切な時期です。先天白内障により眼から脳への視性刺激が低下してしまうと弱視(形態覚遮断弱視)を引き起こしますので、眼科でなるべく早く発見して治療につなげることが非常に大切です。
以上、白内障という病気についてご説明しました。
白内障の治療についてはまた別の記事でご説明いたしますね。
当院ではタカギセイコー社の細隙灯顕微鏡700GLを用いて白内障を詳しく調べることができます。
記事監修:河口内科眼科クリニック副院長/眼科専門医 河口奈々恵 →医師紹介
〇江東区清澄白河駅から徒歩3分の河口内科眼科クリニックでは、健診、内科検診、内視鏡、眼科検診のご予約を随時受け付けています。生活習慣病、胃腸の病気、また鎮静剤使用で苦痛のない胃カメラ・大腸カメラの同日検査、また当日ポリープ切除が可能です。眼鏡処方、コンタクト、その他白内障や緑内障、糖尿病などの一般眼科はもちろん、小児眼科、低濃度アトロピン点眼による近視抑制治療も行っております。