夏は食中毒に気を付けて(1)食中毒の症状|河口内科眼科クリニック|江東区清澄白河駅の内科・眼科・内視鏡検査

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夏は食中毒に気を付けて(1)食中毒の症状|河口内科眼科クリニック|江東区清澄白河駅の内科・眼科・内視鏡検査

夏は食中毒に気を付けて(1)食中毒の症状

暑い夏。夏バテしないように美味しく健康的な食事を摂りたいものですが、夏場の食事には目に見えない危険が隠れていることがあります。

それは「食中毒」です。

食中毒とは、病原体が混入した食品を口にすることによって引き起こされる健康被害のことで、その多くは不適切な衛生管理により食品内で細菌やウイルスが増殖したことが原因です。高温多湿な夏は細菌が増えやすいため、食品の保存や調理に注意を払わないと食中毒のリスクが高まります。特に生肉、生魚、生卵、生乳製品などは適切な調理方法や保存方法を行わないと食中毒を引き起こすため注意しましょう。

 

食中毒の主な症状

食中毒の発症までの潜伏期間は原因菌によって様々で、早いものでは数十分後、遅いものでは1週間以上かかるものもあります。

食中毒になると頻回の下痢や腹痛、吐き気や嘔吐といった症状が現れます。下痢はドロっとした粘液や血液が混ざることもあります。また、悪寒や高熱が出ることもあります。

下痢や嘔吐によって体内の水分が失われてしまうと、のどの渇き、尿量の低下、頭痛、めまい、脱力感、倦怠感、ふらつき、立ちくらみなどの脱水症状が起こり、重度の場合は血圧低下や意識障害、けいれんが起こる可能性があります。幼児や高齢者、妊婦の方、心臓や脳、腎臓に重い持病のある方などは、脱水により全身状態が悪化しやすいため、より慎重な対応が必要です。

 

食中毒が疑われたら

食中毒が疑われる場合、まずは医療機関を受診しましょう。

医師はこれまでの食事歴(なまもの、加熱不充分、古いもの、味がおかしかったものを食べたか、外食をしたか、ほかに同じ症状のひとがいないか、など)を詳しく確認します。食中毒の原因菌によっては潜伏期間が長いもあるため、1週間前までさかのぼって食事歴を確認する必要があります。

食中毒が疑われた場合には、医師は食品衛生法に基づき24時間以内に保健所に食中毒発生届を提出する必要があります。また、食中毒の原因菌を特定するために便の培養検査が行われます。

 

食中毒になってしまったら

食中毒の多くは、ご自身の免疫力・抵抗力によって病原体が胃腸から排除され、時間とともに自然治癒していくものです。しかし、病原体の種類や量、患者様の年齢や基礎疾患などによっては重症化したり合併症をきたしたりすることもありますので、自己判断をせずに早めに医師の診断と治療を受けましょう。

食中毒になってしまったら、脱水症状をおこさないように水分補給を行うことが大切です。まずは経口補水液など電解質(ミネラル)を含む飲料水を少量ずつこまめに摂りましょう。吐き気や嘔吐がひどくて水分摂取が困難な場合や、飲水が間に合わないくらい下痢が頻回な場合には脱水症を防ぐために点滴による水分補給が必要となる場合があります。特に小児や高齢者は脱水に弱いため、ぐったりしているようであればすぐに医療機関にご相談ください。

仰向けで寝ていると吐いた拍子に誤嚥(吐いたものが気道に入る)をして窒息や肺炎をおこしてしまう可能性があるため、仰向けではなく横向けに寝かせるようにしてください。

何度も下痢をしていると「薬で早くこの下痢を止めたい!」とお考えになるかもしれませんが、食中毒をはじめ感染性の腸炎では下痢止め薬を使ってはいけません。下痢とは、ヒトの体内に侵入してきた病原体に対して、腸が動いたり水分を分泌したりして体外に排除しようとする生体防御反応です。下痢止め薬を使うと腸の動き(蠕動)を止めてしまい、病原体が腸内に留まってむしろ腸炎が悪化したり長引いたりする結果となってしまいます。

下痢や嘔吐の症状が強いときは食事はせずにおなかを休ませ、落ち着いてきたらおかゆや柔らかく煮たうどんなど消化のよいものを少しずつ食べ始めてみてください。脂質の多いものや消化の悪いもの、刺激物などは回復するまで控えてください。

周囲の方へ感染を広げないようにしっかり手を洗い、むやみに周囲に触れないようにしましょう。トイレをはじめ環境の消毒をこまめに行い、吐物や排泄物を処理する際には使い捨て手袋やビニール袋などを活用し直接触れないようにしましょう。コップや食器などの共用も避け、使用後はしっかり塩素洗剤や煮沸などで殺菌消毒しましょう。

 

記事監修:河口内科眼科クリニック院長/消化器病専門医 河口貴昭 →医師紹介

 

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