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たばこと目の病気|河口内科眼科クリニック|江東区清澄白河駅の内科・眼科・内視鏡検査

たばこと目の病気

喫煙はがんをはじめ、脳卒中や心筋梗塞、慢性閉塞性肺疾患、2型糖尿病など、たくさんの病気の発症リスクを高めること、またそれによる死亡率を上げることはよく知られていますが、目の病気のリスクも上げることをご存知でしょうか。

 

加齢黄斑変性

日本における失明原因の第4位となる疾患です。網膜の中心部に新生血管や萎縮性変化が生じることにより視力低下をきたす難治性疾患です。50歳以上の約1%が発症していて、前駆病変も含めると10%がその予備軍であると言われています。原因となる背景には様々なものがありますが、中でも年齢と喫煙は最も強い危険因子として認められていて、喫煙者は非喫煙者の3倍以上の危険度となります。

 

糖尿病網膜症

日本における失明原因の第3位となる疾患です。毛細血管が障害されることで糖尿病三大合併症の一つである糖尿病網膜症は進行していきます。喫煙により毛細血管の収縮が起こり網膜症発症のリスクを上げると考えられます。ちなみに喫煙により、三大合併症のうち糖尿病腎症は5倍に、糖尿病神経障害は10倍にそれぞれリスクが増えると言われています。(→糖尿病網膜症とは?)

 

白内障

白内障にはさまざまなタイプがありますが、加齢によりほぼ100%の方に生じます。水晶体という目の中のレンズが濁ることで視力低下やまぶしさ、二つに見えるなどの症状を引き起こします。手術で治癒する病気ではありますが、白内障をなるべく進行させないという意味で禁煙の意義は大きいです。1日20本以上の喫煙で2-3倍リスクが上がると言われています。→白内障とは?

 

 

緑内障

日本における失明原因の第1位となる疾患です。視神経の障害により特徴的な視野障害が生じます。眼圧を下げることで進行を遅らせることができますが、根本的に治すことのできない疾患です。喫煙と緑内障の因果関係は現在のところ証明されていませんが、喫煙による血管収縮によって網膜の血流が悪くなりますので進行を加速させる可能性があると考えられています。(→緑内障とは?)

 

網膜静脈閉塞・動脈閉塞症

目における脳梗塞や心筋梗塞のような疾患で、重度の視力障害をきたすことがあります。動脈硬化や血栓により発症しますので喫煙は大きなリスクとなります。

 

1日の喫煙本数×年数の数値が大きいほど危険度が上がると言われており、また過去の喫煙もなかったことにはできません。しかし危険度を増やさないことはできます。そのためにもなるべく早く禁煙しましょう。また、アイコスなどの加熱式たばこも「たばこ」に変わりはありません。能動喫煙、受動喫煙共に健康被害の出うるものですのでご注意ください。電子タバコは日本ではニコチンやタールが含まれていないものしか許可されていないようですが、喫煙動作の習慣が喫煙につながることも考えられます。喫煙は百害あって一利なしです。吸っていない人はこれからも吸わない、すでに喫煙の習慣がある人は禁煙外来を頼るなどしながらなるべく早く禁煙しましょう。

 

記事監修:河口内科眼科クリニック副院長/眼科専門医 河口奈々恵 →医師紹介

 

〇江東区清澄白河駅から徒歩3分の河口内科眼科クリニックでは、健診、内科検診、内視鏡、眼科検診のご予約を随時受け付けています。生活習慣病胃腸の病気、また鎮静剤使用で苦痛のない胃カメラ・大腸カメラの同日検査、また当日ポリープ切除が可能です。眼鏡処方コンタクト、その他白内障緑内障糖尿病などの一般眼科はもちろん、小児眼科低濃度アトロピン点眼による近視抑制治療も行っております。