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緑内障っていろいろ|河口内科眼科クリニック|江東区清澄白河駅の内科・眼科・内視鏡検査

緑内障っていろいろ

眼圧が高いから緑内障?

緑内障だから飲めない薬がある?

緑内障という病気の名前は知っていても漠然としたイメージしか持っていない方が多いのではないかと思います。

実は緑内障にはタイプがあり、それは「隅角(ぐうかく)」の広さによって決まります。

隅角とは角膜と虹彩(茶目の部分)との間のことです。

目の中では絶えず房水という水が虹彩の一部である毛様体という場所から産生されて、血液のかわりに目の中に栄養を与えます。栄養を与えた後は隅角にあるシュレム管から排出されます。隅角が狭くなると房水の排出が滞り、眼圧が上がってしまいます。

その隅角が広いと開放隅角緑内障、狭いと閉塞隅角緑内障となります。

 

 

 

開放隅角緑内障とは

開放隅角緑内障は眼圧(目の形を保つための内圧)に視神経が負けてしまい、徐々に視神経が傷んでいきます。この中には正常眼圧緑内障と言って眼圧は正常値を示すものがあります。日本人の緑内障のうち正常眼圧緑内障が占める割合は7割以上です。眼圧検査をして正常でも眼底検査で視神経の形を診ないとわからないところが厄介ですね。

このタイプの緑内障は眼圧を下げることが治療となります。毎日欠かさず眼圧を下げるための点眼をして視神経を守っていきましょう。

 

閉塞隅角緑内障とは

閉塞隅角緑内障ではすでに隅角がせまくなっているため、隅角をさらに狭めてしまう作用のある薬を使うことは禁忌です。狭隅角の方の隅角がさらに狭まると排出口が閉ざされてしまうため急激な眼圧上昇をきたし、激烈な症状と共に短時間で視神経の損傷が進み視野が失われていきます。これを急性緑内障発作といいます。急性緑内障発作は放置するとあっという間に失明してしまう恐ろしい病気です。

隅角を狭める作用のある薬には、例えばお腹の動きをしずめる抗コリン薬や、睡眠薬、抗不安薬など一般的によく使われる薬も多くあります。ですので、どの診療科を受診されても必ず緑内障であることを問診表に記載したり診察時に直接医師にお伝えくださいね

一般的に、年齢とともに徐々に隅角の閉塞の度合いは進行していきます。そのとき考えられる治療はレーザー治療、または早期の白内障手術です。これはまた別で詳しくお話します。

また、胃カメラや大腸カメラ検査の際に一般的に用いられる腸の動きを止める注射薬(ブスコパン®︎)や鎮静剤の注射薬はこのタイプの緑内障では使えません。当院では内科と眼科が連携して、隅角が狭くなっている方には安全に使用できる薬剤を選択して胃・大腸内視鏡検査を行うなど配慮しております。緑内障の方で内視鏡検査に不安をお持ちの方は是非医師にご相談ください

 

このように、ひとくちに緑内障と言ってもタイプはいろいろあります。ご自身の目についてご不安や疑問があったらお気軽にお聞きください。また、医師から緑内障と言われている方でもご自身がどのタイプの緑内障なのかわからない場合にはお気軽にお聞きくださいね。

 

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記事監修:河口内科眼科クリニック副院長/眼科専門医 河口奈々恵 →医師紹介 

河口内科眼科クリニック院長/消化器内視鏡専門医 河口貴昭 →医師紹介

〇江東区清澄白河駅から徒歩3分の河口内科眼科クリニックでは、健診、内科検診、内視鏡、眼科検診のご予約を随時受け付けています。生活習慣病胃腸の病気、また鎮静剤使用で苦痛のない胃カメラ・大腸カメラの同日検査、また当日ポリープ切除が可能です。眼鏡処方コンタクト、その他白内障緑内障糖尿病などの一般眼科はもちろん、小児眼科低濃度アトロピン点眼による近視抑制治療も行っております。