40歳になったら大腸内視鏡検査を
日本人の死因の第一位である「がん」。
中でも大腸がんは年々増加しているがんのひとつです。
今や大腸がんは女性のがん死亡原因のトップ、
男性でも胃がんを抜いてがん死亡原因の第2位*となってきています。
グラフを見ると、肺がんや大腸がんによる死亡者数の増加が目立ちます。
一方で胃がんや肝臓がんは近年減少していますが、これはピロリ菌や肝炎ウイルスが胃がんや肝臓がんの原因であることが発見され、それらの治療が普及したためと考えられます。
ではなぜ大腸がんは増えているのでしょうか。
大腸がんの原因
大腸がんの原因には生活習慣の乱れが関係しています。
■動物性たんぱく(肉)
■脂質(あぶらもの)
■食物繊維(野菜や果物)不足
■飲酒
■喫煙
■肥満
■運動不足
これらは大腸がんの発症リスクを高めるとされています。
また、ご家族に大腸がんの方がいる場合も要注意です。
遺伝的に大腸ポリープや大腸がんができやすい可能性があるためです。
最近の研究で、大腸がんの発生に特定の腸内細菌が関与しているということが明らかになってきていますが、この件についてはまた次の機会に詳しくご紹介します。
40歳になったら大腸内視鏡検査を受けるべき理由
当院では40歳を過ぎたら一度は大腸内視鏡検査を受けてみることをお勧めしています。
次のグラフ*をご覧ください。
令和3年度に国内で大腸がんが原因で亡くなった方の年齢層を示しています。
男女ともに40歳代を超えるとだんだん大腸がんによる死亡者数が増えはじめ、60歳を超えるとその勢いがさらに増えていることがわかります。
大腸がんは大きくなると全身へ転移し致命的となりますが、通常、大腸がんは突如として出現するのではありません(例外はあります)。
まず正常な粘膜に大腸腺腫という良性のポリープが出現し、時間ともにその一部が変異をおこしてがん化し、さらに発育して進展するという経過をたどります。
裏を返せば、早い段階で大腸内視鏡検査を行い、腺腫を発見し切除することで大腸がんの出現を予防することができるのです。
そのターニングポイントが40歳だと考えています。
特に区の健診や職場検診で行われる検便(便潜血反応検査)で陽性反応が出た方は、大腸に病変がある可能性がありますので、必ず大腸内視鏡検査を受けるようにしてください。
河口内科眼科クリニックでは大腸内視鏡検査を随時受付けております。静脈麻酔を用いての眠りながらの大腸内視鏡検査、胃内視鏡と大腸内視鏡の同日検査、日帰り大腸ポリープ切除術にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
*出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)
https://ganjoho.jp/public/index.html
記事監修:河口内科眼科クリニック院長/消化器内視鏡専門医 河口貴昭 →医師紹介
〇江東区清澄白河駅から徒歩3分の河口内科眼科クリニックでは、健診、内科検診、内視鏡、眼科検診のご予約を随時受け付けています。生活習慣病、胃腸の病気、また鎮静剤使用で苦痛のない胃カメラ・大腸カメラの同日検査、また当日ポリープ切除が可能です。眼鏡処方、コンタクト、その他白内障や緑内障、糖尿病などの一般眼科はもちろん、小児眼科、低濃度アトロピン点眼による近視抑制治療も行っております。