コンタクト装用者のアレルギー
コンタクトレンズを装用している方に多いアレルギー性結膜炎として巨大乳頭結膜炎という病気があります。今回はこの巨大乳頭結膜炎についてのお話です。
巨大乳頭結膜炎とは
コンタクトレンズ、義眼、手術用縫合糸などの機械的刺激による上眼瞼結膜に増殖性変化を伴う結膜炎のことを指します。
わかりやすく言うと、上まぶたをひっくり返した時に充血とブツブツ(乳頭)があったら巨大乳頭結膜炎の疑いがあるということです。
コンタクトレンズ合併症
巨大乳頭結膜炎の発症には、コンタクトに付着した汚れ(たん白質)によるアレルギー反応と機械的刺激の関与が考えられています。
コンタクトの装用による上眼瞼結膜の乳頭結膜炎を総称してCLPC(contact lens-related papillary conjunctivitisコンタクトレンズ関連乳頭結膜炎)と言いますが、その中でも一つあたりの乳頭の大きさが直径1mm以上のものを巨大乳頭結膜炎と言います。
症状
一般的なアレルギー性結膜炎と同様、眼のかゆみやめやにが出ます。めやにが出るためにコンタクトはくもりやすく、また汚れが付着しやすくなります。進行するとコンタクトがずれやすくなったり、かゆみや異物感が強くなります。
治療
コンタクトの装用自体が発症の原因となっていますので、コンタクトの装用の中止が必要になります。また同時に抗アレルギー点眼薬や、重症になるとステロイド点眼薬の点眼が必要になります。
治療により症状が改善したら、コンタクトの素材選びやレンズケアの方法を確認して、継続的にコンタクトを使用できるようにしていく必要があります。
予防
コンタクトを装用している方は定期的な眼科検診が必要になります。その際診察時に上まぶたをひっくり返してコンタクトによるアレルギーが出ていないかチェックします。ブツブツ(乳頭)が小さいうちに1dayコンタクトに変更したり、抗アレルギー点眼薬を点眼したりすることで重症化を防ぐことが大切です。
記事監修:河口内科眼科クリニック副院長/眼科専門医 河口奈々恵 →医師紹介
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