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飛蚊症ってなに?|河口内科眼科クリニック|清澄白河駅徒歩3分内科・消化器内科・眼科

飛蚊症ってなに?

晴れた空や白い壁を見ると目の前に黒いものが飛んで見える、そのような症状を「飛蚊症(ひぶんしょう)」と言います。その名の通り蚊が飛んでいるように見えることからついた名前です。蚊の他に水玉、数珠、黒いすす、糸くず、カエルの卵、輪など、さまざまな形で見えることがあります。また黒いものから透明なものまで透明度もさまざまで、数も1個~数個、時に多数見えることもあります。これらは目を動かすと、ふわっと目と一緒に動いて見えます。

飛蚊症は症状の一つであり、それ自体が病気の名前をさすわけではありません

 

どうして見えるの?

飛蚊症は硝子体の濁りによって起こります。眼球の中には硝子体という透明なゼリー状の物質がつまっています(下に目の断面図をしめします)。目に入ってきた光は透明な角膜、水晶体、硝子体を通って網膜に達し、物が見えています。

本来透明なはずの硝子体になんらかの原因で濁りが生じると、その影が網膜に写り目の前に見えるようになります。これが飛蚊症です。

 

飛蚊症の原因

このように飛蚊症は硝子体の濁りによって起きますが、硝子体の濁りが生じる原因は大きく分けて生まれつきのものと生後出現するものがあります。

1⃣生まれつきの飛蚊症

生まれつきの硝子体の濁りは、胎児のころに硝子体の中を走っていた血管の残りによります。これは視力に影響がなければ治す必要もないものなので、時々検査をして変化がないことを確認すれば問題ありません。

2⃣生後出現する飛蚊症

①生理的飛蚊症

生後出現する硝子体の濁りは、大多数は加齢に伴う硝子体の変化によります。硝子体はドロッとした卵の白身のようなゼリー状の物質ですが、年齢と共に組成が変化し、硝子体の中に液体がたまった空隙(下図)ができます。また、硝子体は硝子体膜に包まれて網膜とくっついていますが、年齢と共に硝子体の収縮や前方移動が起こりはがれていきます(「後部硝子体剥離」下図)。これらが飛蚊症の原因の最も多くをしめ、「生理的飛蚊症」と呼ばれます。

後部硝子体剥離は50代~60代で起こりやすく、近視が強いほど早く起こります。また白内障手術を受けた場合は1年以内に出現することがあります。

②病的飛蚊症

網膜裂孔・網膜剥離

後部硝子体剥離に伴い、まれに網膜に穴が開いてしまうことがあります。この穴を網膜裂孔と言います。網膜裂孔は放置すると網膜剥離につながっていきますので治療が必要です。

硝子体出血

網膜の血管が破れ硝子体中に出血が及んだ状態です。後部硝子体剥離に伴い生じる場合や、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症などの病気で起こることがあります。出血量が多い場合はひどく視力が低下しますので飛蚊症を感じにくいですが、少量の出血の場合には飛蚊症となって自覚します。出血が多い場合や止まらない場合にはレーザー手術や硝子体手術を行い外科的に出血や濁りを取り除く必要があります。

ぶどう膜炎

ぶどう膜は虹彩・毛様体・脈絡膜からなる組織の総称です。ここに細菌やウイルスが感染したり、免疫機能の異常により炎症が起こると、血管から白血球や進出物が硝子体に押し出されて硝子体に濁りを生じ飛蚊症を自覚します。ぶどう膜炎の場合はその他目の充血、痛み、視力低下などを伴いますが、飛蚊症から自覚することもあります。ぶどう膜炎の場合には点眼薬や内服薬などで治療が必要となります。

 

飛蚊症を自覚したら

飛蚊症のほとんどは病気ではないものですが、ときに思いがけない病気が原因となっていることがあります。その場合早期治療が大切ですので、症状を感じたら早めに眼科を受診して眼底検査を受けてください

また一度生理的飛蚊症と言われても、その後見え方に変化が起きたり飛蚊症の量が急激に増えたりすることがあったら再度早めに受診をしてください。

眼科を受診した結果治療の必要のない飛蚊症だった場合には、あまり気にせず今まで通りの生活を送ってください。うっとうしいものですが、病気ではないため治療の必要は特になく、また飛蚊症をなくす方法もありません。そのうち濁りの位置が変わったり可動性が大きくなったりしますので、だんだんと気にならなくなる場合が多いようです。